キャットフードのいろは

前へ
次へ

キャットフードを変えて咳が出やすくなったら

キャットフードを変えてから咳が出やすくなったら、毛球症や心筋症、アレルギー性気管支炎などの可能性があります。

毛球症は、毛を吐くために咳をしますので、吐こうとする姿が見られます。 それまでのフードよりも食物繊維の含有量が少ない、あるいは、含まれる食物繊維の質の違いの可能性もあります。

軽度のものであれば、毛球除去剤を使ったり、再度毛玉対応やヘアボールケアなどのキャットフードを選ぶことで解決できます。

ただし、元気だからと放置していると、外科手術が必要になることもありますので、早期の対応が必要です。

この場合の心筋症は、タウリンが不足することによる拡張型心筋症で、心室の機能が衰え、十分な血液を全身に送れなくなることから起こります。 市販のキャットフードにタウリンが添加されるようになってからはほとんど見られなくなっています。

症状としては、咳の他に、血液の循環が悪くなっていますので、食欲不振、運動機能の低下、視覚機能の低下などがあります。 病状が進行すると、肺に水がたまり、肺水腫を起こし、咳から呼吸困難の状態にもなります。

腹部大動脈に血栓が詰まり、後ろ足が麻痺するなど、非常に危険な状態になります。 食欲が落ち、咳をするなどの状態のところであれば、薬の投与などで治療ができますので、早い段階での動物病院の受診が大切です。

キャットフードを変えたことによるアレルギー気管支炎の場合は、咳だけではなく、ぜーぜーという苦しそうな喘鳴までありますので、早期受診が必要です。 運動も食事もつらく、元気がなくなります。進行すると呼吸ができなくなり、命の危険さえあります。

早期の段階であれば、血液検査などによりアレルゲンを特定するとともに、内服薬や低アレルゲンの療法食などで改善できます。 進行状況によって治療内容は異なりますので、愛猫を苦しませないためには早期の受診が大切です。

また、薬や療法食は、咳が止まったからと勝手に止めてはいけません。必ず、医師の判断・指示に従って行いましょう。

ページのトップへ戻る